2008年3月15日土曜日

車輪走行生物 その1

先のTEIJINの未来動物にもあったように、
車輪のように回転するタイヤを使って走行する生物はいないのでしょうか?

まず、「回転する器官」というのが生物にとって難題です。
回転するということは本体と回転部分が分離していないと無理なので、
多細胞生物には非常に難しいと思います。

もし無制限に回転できるなら中を通っている血管や神経がねじ切れてしまいます。

単細胞生物では無制限に回転する器官を持った生物は存在します。
サルモネラ菌です。
べん毛を回転させて推進力を発生させます。
しかし単細胞生物です。

多細胞生物とななると、コロッサルイカの爪が回転するらしいですが、
意思の力で回転させることが可能かどうかは疑問です。

爪が抜けた場合再び生えたり、欠けた場合再生するのかも疑問です。

一旦「回転する器官」を置いておいて、
それと同様の役割を持つ器官から考えを進めていきたいと思います。

まず思い浮かぶのが、器官そのものを回転させるのではなく、
鞭上の触手を振り回して、回転を得るパターンです。

ムカデのような本体に左右に突き出した脚が多数あり、脚の先からムチ状の触手を生やすのです。

脚を振り回すことによって、先端の触手が回転運動を起こします。
新体操のリボン演技の要領です。

で、その触手を地面に接触させることにより、推進力を発生させるのです。

原理は全く違いますが「Rhex」というロボットがよく似た形を持っています。
Rhexは、脚を振り回すのではなく脚そのものを回して、
先端にある弧型のタイヤ?を回します。
見てもらう方が分かりやすいと思います。
http://jp.youtube.com/watch?v=a0NFrA-Nx4Y
このシステムだと相当な悪路でも推進できるようです。

実際に軸脚が回転するのと、軸足を振り回して先端の触手を回すのとの違いはありますが、
見た目はよく似た感じになると思います。

つづく

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